Shopifyのカゴ落ち対策、間違っていませんか?
カゴ落ち対策の記事、どれも役に立たない
「Shopify カゴ落ち」で検索すると、大量の対策記事が出てくる。でも、どれを読んでも書いてあることは同じ。
- 送料を明記しましょう
- 決済方法を増やしましょう
- カゴ落ちメールを設定しましょう
- チェックアウトをカスタマイズしましょう
そもそも、これらは本当に「カゴ落ち対策」なのか?
カゴ落ちとは「買おうと思ったけど、何かの理由で購入を途中で止めた状態」のこと。つまり、カートに商品を入れた時点では買う気があった。それなのに買わなかった。
巷の記事が言う対策を見てみる。
「送料を明記しましょう」— 確かに、チェックアウトで急に送料が表示されて驚いて離脱するケースはある。でも、商品ページに送料を書いたところで、それは「驚かせない」だけ。送料がかかること自体は変わらない。
「決済方法を増やしましょう」— Shopifyは標準でクレジットカード、Apple Pay、Google Pay、Shop Payなど主要な決済に対応している。決済方法がなくて買えないケースがどれだけあるのか。
「カゴ落ちメールを設定しましょう」— これはShopify自体がマストで設定を推奨している機能。やっていて当然。
「チェックアウトをカスタマイズしましょう」— 新しい顧客アカウントはNGとなるストアが多いですが、入力項目についてはデフォルト設定でほぼ理想形です。Plus以外ではさほど出来る事もない。
購入者はそんなに単純ではない。本当に欲しいものなら、多少の手間があっても買う。
買わないのは、そこではない。巷の記事は、購入者を浅く見すぎている気がしませんか?
なぜ他の記事では解決しないのか
理由は単純。書いている人に実務経験がないから。
海外記事のコピペ、コンサル上がりの机上の空論。知識だけで書いているから、表面的な対策しか出てこない。実際に店を運営して、売上に責任を持った経験がないので、そもそもあなたほど売上に向き合っていない。あなたほど困っていないし、悩んでもいない。
だから「送料を明記しましょう」「決済方法を増やしましょう」で終わる。それは「離脱させない工夫」であって、「購入を決断させる方法」ではない。
確かに、本当にカゴ落ちメールすら設定していなかったり、Shopify Paymentしか有効にしていないストアなら、これらの対策で効果が出るかもしれない。でも、そういうストアオーナーは「カゴ落ち対策」で検索するほど困っていない。やるべきことは他にあるはず。
この記事を検索しているあなたは、すでにそういった基礎はやっている。だから巷の記事を読んでも「だから何?」となる。
ECの教科書レベルでしか話ができない。現実の購買心理まで踏み込んでいない。
カゴ落ちを防ぐ本当の方法
では、どうすればカゴ落ちを防げるのか。
答えは、皆さんも通販を利用されているので、本当は知っているはず。
カゴ落ちはカゴの中で起きていない
思い出してほしい。自分が通販で買い物をするとき、カートに入れたまま離脱した経験や決済で離脱した経験。そして、その後に戻ってきて購入した経験。
離脱したとき、何が足りなかったのか。
→「今じゃなくてもいいや」「もう少し考えよう」
戻ってきて買ったとき、何があったのか。
→「やっぱり欲しかった」「在庫が減っていた」「セールが終わりそうだった」
つまり、購入意欲には段階がある。その段階が閾値を超えれば購入するし、超えなければ離脱する。
カゴ落ちはカゴの中で起きているのではない。カゴに入れる前の心理状態で決まっている。
チェックアウト画面を改善しても、送料を明記しても、それは「離脱の障壁を下げる」だけ。購入意欲を引き上げていない。
購入意欲を引き上げるには
購買心理には段階がある。「認知→興味→行動→比較→購買」という流れを経て、人は買い物をする。
巷のカゴ落ち対策が働きかけているのは「比較→購買」の段階。つまり、買う直前の話。
送料を明記しても、決済方法を増やしても、それは「比較→購買」の障壁を下げているだけ。でも、そもそも購入意欲が低ければ、障壁を下げたところで買わない。
本当に効果があるのは、もっと上流の「興味→行動」の段階で購入意欲を引き上げること。「欲しい」を「今買わないと損」に変えること。
| 巷の対策 | 本当の対策 |
|---|---|
| カゴの中の問題と考える | カゴに入れる前の問題と考える |
| 離脱の障壁を下げる | 購入意欲を引き上げる |
| 「比較→購買」に働きかける | 「認知→興味→行動」から積み上げる |
各段階でやるべきこと
では、それぞれの段階で何をすればいいのか。本記事ではカゴ落ちの話になるので、簡単に各段階を説明します。
認知
まず存在を知ってもらわないと始まらない。広告、SNS、SEO。どれでもいい。自分のストアに合った方法で露出を増やす。
ただし、アクセスルートでCVRは大きく変わる。広告なのか検索なのか、テキスト広告なのか動画広告なのか。媒体によって年齢も収入も、そもそもの購買意欲も違う。Google広告でもFacebook広告でも、カート追加までするセグメントと購入に結びつくセグメントは別物。現代の広告運用では当然のように分けて管理されている。ここを見落とすと、いくらアクセスを集めてもカゴ落ちが減らない。
興味
知ってもらっただけでは買わない。商品の魅力、ストーリー、他との違いを伝える。「ちょっと気になる」を作る段階。LPの作り込み、ブランディング。ここで購入意欲の土台が決まる。
行動
気になった人が詳しく調べ始める。レビュー、詳細な商品説明、Q&A。信頼を積み上げる段階。
ここで手を抜くと「興味はあるけど不安」で離脱する。商品ページの写真は十分か、サイズや素材の情報は明記されているか、実際に買った人の声はあるか。「買っても大丈夫」という安心感を与えられるかどうかが分かれ目。
比較→購買
「これにしようかな」と決めかけている段階。他の商品や他のストアと比較して、最終的な判断を下す。
ここで効くのが、価格面での後押し。送料無料、期間限定セール、そしてクーポン。上流で購入意欲を積み上げてきたからこそ、最後の一押しになる。
逆に言えば、上流がスカスカなのにクーポンだけ渡しても意味がない。「なんとなく見てた人」にクーポンを渡しても、「ふーん」で終わる。「欲しいけど迷ってる人」にクーポンを渡すから、「今買おう」になる。
巷の対策は「比較→購買」だけに集中している。でも、上流で購入意欲が積み上がっていなければ、クーポンを渡しても響かない。
カゴに入れる前に勝負はついている。
「今買わないと損」を作る方法
では、どうすれば「興味→行動」の段階で購入意欲を引き上げられるのか。
「安いから」「便利だから」「欲しいから」…色々あるけど、一番強いのは「人より安く買えた」という優越感。これが購買行動を後押しする。
この心理を作り出すのが「獲得型クーポン」。
- 自分でアクションして手に入れたクーポンには価値がある
- 期限があれば「今買わないと損」になる
- そして「人より安く買えた」という優越感が生まれる
勝手に送られてくるクーポン、その辺で配られているクーポンではダメ。自分で獲得したから価値がある。期限があるから購入意欲を一気に引き上げる。そして購入後に「得をした」という満足感が残る。
これが最強のカゴ落ち対策。
クーポンを事前に獲得させる仕組み
重要なのは「カートに入れる前」にクーポンを持たせること。
- 商品ページで割引表示をだす
- LINE登録でクーポン配布
- メルマガ登録でクーポン配布
どの方法でもいい。大事なのは「自分で獲得した」という体験と「期限がある」という条件。
クーポンはただの値引きツールではない。「人より安く買える」という優越感を与えるツール。
まとめ
巷のカゴ落ち対策記事は、実務経験のない人が書いている。だから初歩的なテクニックしか書いていない。
本当のカゴ落ち対策は「人より安く買える」という優越感を与えること。それを実現するのが、獲得型の期限付きクーポン。
カゴ落ちは「落ちた後」に対策するものではない。「落ちる前」に勝負をつけるもの。
カゴ落ちメールを送っても、購入意欲が低いままならただの迷惑メール。購入意欲が低いから落ちたのに、メールで購入意欲が上がるわけがない。
私たちもストアを運営し、同じように悩んできました。だからこそ、この記事が少しでも役に立てば嬉しいです。
獲得型の期限付きクーポンを簡単に発行できるアプリ「Claim Coupon」を試してみてください。
- 著者
- ARMERIA編集部
- 監修
- ARMERIA(Shopifyアプリ開発/ECコンサルティング)
- 最終更新